意志がよわ日記

栗饅頭のブログ

怒りのラブトゥギャザー

みなさんは「LOVE TOGETHER」という曲を知っていますか?

 

知っている方、それって何をきっかけに知りましたか?

 

(※曲を知っていて経緯に心当たりがないという方はこの先読むのを推奨しません)

 

 

 

私がNONA REEVESというバンドに出会ったのは1年ほど前のことだった。バイトの帰り、音楽を聴きながら2駅歩いて帰ろうとしていた日だ。

Spotifyにおすすめされた曲をランダムに聴いていると「おっ」という曲があった。赤いバニーガールのイラストが印象的なジャケットのそれは「Sweet Survivor」というタイトルで、バンドの名前はNONA REEVESだった。この時点で私は「名前は聞いたことあるな」程度の認識で、それ以外の情報は一切知らなかった。

何の気なしに他の曲もちょっと聴いてみることにした。Spotifyではアーティストのトップページに人気の楽曲が5曲、ランキング形式で並ぶ。「Sweet Survivor」は2位で、1位は「LOVE TOGETHER」だった。

youtu.be

うわ!すごい!!何だこの曲は!!

というのが初めて聴いた感想である。あまりにも自分の好きな音楽だったのだ。私は自分の好みのタイプの音楽を言語で説明することが非常に苦手なのだが(曲の感想ブログを4年も書いているのに)、それはもう結構、雷に撃たれたような衝撃だった。

すっかりノーナの虜になってしまった私はアルバムを聴き漁った。サブスク最高!凄いのは、自分の好きになるアーティストって「初期の曲/最新の曲」のどちらか一方が好みでもう一方はそんなに……というのがほとんどなのだが、ノーナに関しては初期と現在で毛色は全く違えどそのどちらも私はものすごく好きだったということだ。

うわー、このバンドめちゃくちゃ好きかもな。本当にただ、そんな純粋な気持ちで私はノーナのことをもっと知ろうと調べていた。そこで初めて知ったのだ。彼らが悪いインターネットの標的にされていることを。

 

インターネットは全て悪ではあるがその中でもとりわけ悪いインターネットであるその界隈のオタクの配慮の無さを私は忌み嫌っており、最近は下火になったとはいえ関連の画像を見たり「語録」と呼ばれるミームを見聞きしたりすると露骨に嫌悪感を示してしまう。ミームとして広まりきった果てに若者言葉として一般的に使用されるようになった言葉でさえかなり抵抗がある。(というかこの界隈に限らずネットスラングが一般化すること自体が私はめちゃくちゃ嫌だ!)

その界隈と本来全く関係ないはずのノーナが格好の餌食にされていて、中でも「LOVE TOGETHER」はこすられまくっている曲なのだった。この曲が1位である要因の一つにはもしかしたらそれがあるかもしれないし、YouTubeのコメント欄が閉鎖されているのは多分そういう意図だと思う。余談だがYOU THE ROCK★氏も私が知ったのはピチカート・ファイヴの楽曲がきっかけで、逮捕されたことは知っていたがそれ以上のことは知らなかった。こんな所で繋がるなよ、と思った。

いわゆる風評被害というものであるが、自分にとってこれは結構ショックの大きい出来事だった。今までもサカナクションの「新宝島」やSURFACEの「さぁ」など、純粋な気持ちで良いなと思った曲が世間やネットでネタ扱いされて複雑に思うことはあったが、悪質さがちょっと段違いである。こういう特定の曲やアーティストの内側を何も知らずに上辺だけでインターネットのおもちゃにしている方々って、純粋なファンのことを少しでも頭の隅に入れたことがあるんだろうか!?これのせいで私はTwitterとかでノーナの話をすることができないんですよ。私が今「好きなバンドはNONA REEVESです」と言っても、界隈のことを知ってる人には「あ、この人はそういう人なのかも」と思われる可能性があるし、何ならそれで嫌悪感を抱かれるかもしれないわけで。界隈のことを知らないでちゃんと曲を聴いて感動しているファンがその感想を公に言うのが憚られるなんてことがあってはいけないよ。

別にこれは界隈に限った話ではなくて、すべてのコンテンツには一生懸命作っている人とそれを応援する純粋なファンというのが必ずいて、特にそのコンテンツ自体が何も悪いことをしていない場合(もちろんそうでなくても)、当人やファンの気持ちを無視してネタにして、冷笑してバカにするなんてしてはいけない事なのである。なぜこんな簡単なことを守れないのか。

 

語気が強くなったが、これは忠告であり自戒であるからだ。そりゃあ私だって、界隈に身を置いてこそいないもののそういった行為を今の今まで全くしたことがありません!と言うことはできない。特にインターネット始めたての学生の頃などは特定のキャラクターや、よく知りもしないコンテンツをネタにしたことがある。

それで何か大きな問題になったとかは無いが、私はこのような過去を非常に恥じており、今では何か不手際がないように慎重に、慎重にインターネットをしている。元々私はネットで面白いことをしたり、ネットで面白いことをしている人を見るのが好きなのだが、その面白の感覚を間違えることがないようにしたいと考える。こんなことをブログで発信したとしても何も変わることはなく、界隈の人は変わらずノーナをネタにするのだろうが、例え何も変わらなかったとしても私は善のインターネットがしたいのだ。

 

ちなみに私の好きなノーナのアルバムは「NONA REEVES」、「FOREVER FOREVER」、「MISSION」です。よろしくお願いします。